副業に活きるリスキリングとしての資格の選び方
目的別のとるべき資格
副業を考えたとき、まず資格を取ろうと思う方は少なくありません。ですが資格はゴールではなく、あくまで副業を組み立てるための土台のひとつにすぎません。資格取得そのものが目的化してしまうと「資格は取ったけれど、結局何から始めればいいかわからない」という状態に陥りがちです。実際、資格を取ったあとに一歩も動けずにいる方は珍しくありません。大切なのは資格を通して得た知識を実際の副業にどうつなげるかという視点です。

起業のためのリスキリング
一般的にリスキリングというと、転職やキャリアアップのために資格を取る、というイメージを持たれがちです。もちろんそれも学び直しのひとつの形ですが、副業を目指す方にとってのリスキリングは少し性質が異なります。
転職のための資格取得は、いわば他者から評価されるための証明を得る学び方です。一方、副業のためのリスキリングは、自分で収入源を動かすための実践的な武器を身につける学び方です。同じ資格を勉強するにしても、面接で評価されるために学ぶのか、自分の副業で実際に使うために学ぶのかで、身につく知識の深さも、行動への結びつきやすさも変わってきます。
副業を見据えるなら、資格の勉強を始める前にまずこの知識を自分の副業のどの場面で使うのかを具体的にイメージしておくことをおすすめします。目的が明確なほど学んだ内容がそのまま行動につながりやすくなるからです。

副業に活きるリスキリングとしての資格の選び方
資格は特定分野の知識を体系的に学んだ証明にはなりますが、副業を継続させる力そのものではありません。副業として収入を得ていくには、知識に加えて行動力・目標設定・時間管理・お金の管理・集客といった実践的なスキルが欠かせません。
資格の勉強はいわば土台づくりです。土台があるからこそ、その上に副業という活動を安定して積み上げられます。逆に言えば、土台だけを何年もかけて固め続けても行動に移さなければ副業は前に進みません。資格を取ってから副業を始めようと考えているうちに、気づけば何年も経っていた、というケースも少なくありません。
副業に活きるリスキリングとしての資格の選び方は、その資格が副業のどの場面で役立つかを具体的にイメージすることが大切です。ここでは、副業を続けていく上で価値のある代表的な資格をご紹介します。
⚫︎日商簿記検定
副業を始めると、売上や経費の記帳、確定申告と向き合う場面が必ず出てきます。簿記の知識があれば、自分の副業のお金の流れを数字で把握でき、丸投げせずに自分の状況を理解できるようになります。3級からでも数字を読む力の基礎は十分に身につきます。数字が苦手だからと後回しにしがちな分野ですが、副業を継続していく上では避けて通れない知識のひとつです。
⚫︎中小企業診断士
経営全般を体系的に学べる国家資格で、マーケティング・財務・組織運営など、事業を経営者目線で見る力が養われます。学習量は多めですが、「事業がどういう仕組みで成り立っているのか」を理解できるため、これから副業を始める方の土台づくりと しても価値があります。すぐに事業化を考えていない方でも、副業や将来の選択肢を広げる準備として学び始める方も多くいます。
⚫︎ファイナンシャルプランナー(FP)
FPで学ぶ知識は、副業の資金計画や税金、社会保険の仕組みの理解に直結します。会社員時代には意識しなかったお金の管理を自分自身で行っていく副業ワーカーにとって、実践的な知識が多く含まれています。3級から始められるため比較的取り組みやすく、まず全体像をつかんでから2級へステップアップしていく学び方もおすすめです。個人の家計相談だけでなく、自分自身の副業における資金繰りを考える上でも役立ちます。

資格取得にかかる費用を抑える方法
「副業のために学びたいけれど、費用が気になる」という方も多いのではないでしょうか。教育訓練給付制度には3つの区分があり、対象講座であれば受講費用の20%〜最大80%が支給されます※1。
一般教育訓練給付金は受講費用の20%(上限10万円)、特定一般教育訓練給付金は資格取得後に就職すると最大50%(上限25万円)、専門実践教育訓練給付金は最大80%(年間上限64万円、3年間で最大192万円)まで支給される仕組みです。
2026年度は全国で約17,000講座が指定されており※2、「費用がネックで諦めていた資格」も、対象講座を選べば実質数万円で挑戦できるケースが少なくありません。詳しくは補助金・助成金のページでご紹介しています。
※1 厚生労働省「教育訓練給付制度」
※2 厚生労働省「教育訓練給付制度対象講座検索システム」(2026年度指定講座数)

資格選びで迷ったときの考え方
どの資格から手をつければいいかわからないというご相談は非常によくいただきます。迷ったときは完璧を目指すよりも、今の自分の副業アイデアにいちばん近い知識は何かを基準に選ぶことをおすすめします。
たとえば、物販やサービス業でお金の流れを把握したいなら簿記、将来の資金計画や税金への不安が大きいならFP、事業全体の設計図を描きたいなら中小企業診断士、といったように、自分が今いちばん困っていること、これから直面しそうなことから逆算して選ぶと学んだ内容がそのまま行動に結びつきやすくなります。
資格はスタートラインであり、ゴールではありません。副業に必要なのは、知識と同じくらい行動に移す力です。目標設定・時間管理・お金の管理・集客といったスキルを資格の勉強と並行して身につけることで学んだ知識が実際の副業で生きてきます。
東京リスキリングアカデミーでは、資格取得そのものよりも学んだことをどう行動に移すかを重視した起業セミナーや個別相談を行っています。初心者向け起業セミナーでは、これから起業したい方が最初の一歩を踏み出すための考え方を、目標設定研修や時間管理・金銭管理の記事では、事業を続けていくための具体的なスキルをご紹介しています。
どの資格が自分に合っているか、資格取得後にどう行動すればいいか迷ったときはぜひ気軽にご相談ください。資格という土台の上にあなたらしい副業を築いていくお手伝いをしています。

よくある質問
Q. 資格がなくても副業はできますか?
はい、資格がなくても副業は可能です。多くの分野では、活動を始めるために特別な資格が法律上必須というわけではありません。ただし、簿記やFPのような知識は資格の有無にかかわらず、副業を続けていく上で実際に役立つ場面が多くあります。資格を取らなければ副業できないと思い込みすぎず、必要な知識を必要なタイミングで学んでいくという考え方で十分です。
Q. 資格の勉強と副業の準備、どちらを先にすべきですか?
どちらか一方ではなく、並行して進めることをおすすめします。資格の勉強だけを何年も続けて副業のタイミングを先延ばしにしてしまうと、行動に移す機会そのものを逃してしまいかねません。資格で基礎知識を押さえながら、同時に目標設定や副業アイデアの整理といった行動も少しずつ進めていくと、無理なく副業への一歩を踏み出しやすくなります。
Q. 働きながらでも資格取得のリスキ リングは可能ですか?
可能です。実際、東京リスキリングアカデミーに来られる方の多くも、会社員として働きながら学び直しを進めています。オンライン講座や通信教育を活用すれば、平日の隙間時間や週末を使って無理なく学習を続けられます。まとまった時間が取れない方こそ目標設定や時間管理のスキルを先に身につけておくと、限られた時間を効率よく学びに充てられるようになります。
